枚方市の歯科 中西歯科医院

中西歯科医院
大阪府枚方市宮之下町14-13

072-853-1500
中西歯科医院 pedodontics

7歳からはじめるお子様の小児矯正
~小児矯正を専門とする女性医師が治療します~

アクセス

中西歯科医院
〒573-0046
大阪府枚方市宮之下町14-13
TEL : 072-853-1500

診察日:月~土
時 間:9:30~13:00
    14:30~19:30
休診日:日・祝日

午前
午後 ×

木曜日・土曜日の午後、
日曜・祝日は休診
週中に祝日を挟む場合、
木曜日午後も診療しております。

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小児歯科

小児歯科

歯科医のイメージは幼少期に決まります

大人の患者さんの中には「歯医者が苦手」という理由で、虫歯や歯周病がひどくなってからやっと来院される方がいらっしゃいます。これは「小さい頃に歯医者さんで怖い経験をしたことがあるから」かもしれません。当院では、大人も子どもも、できるだけ痛みの少ない治療を行い、できるだけ歯を削らず、神経をとらないよう治療を進めていきます。
とくに小児歯科、小児矯正歯科は女性医師が担当し、保健室の先生のような親しみやすい診療を心がけています。お子さんが将来、歯科医院を「怖いところ」ではなく、「歯がキレイになるところ」というイメージを持ってもらえるようスタッフ一同サポートしてまいります。

お子さんのために知っておきたい虫歯の基礎知識

虫歯の進行状態と治療方法
※C0(シーオー)からC4(シーフォー)の5段階で判断します。

C0

歯の表面のエナメル質が白くにごった状態に。
痛みもなく自覚症状はありません。
フッ素を塗り経過を観測します。

C0
C1

エナメル質が溶けて茶や黒に変色。
甘いもの冷たいものがしみる状態。
変色した部分を小さく削って詰め物をします。

C1
C2

エナメル質の下の象牙質まで虫歯菌が感染した状態。
冷たいものだけでなく熱いものにも痛みを感じます。
感染部分を取り除き処置していきます。

C2
C3

歯の神経(歯髄/しずい)まで感染が広がった状態。
ズキズキと痛みが続きます。
 歯髄をできるだけ残すように治療を進めますが、状況によって神経を取る場合も。

C3
C4

 歯の上部が崩れて、歯根だけが残り歯髄も死んだ状態。
神経がない状態なので痛みはないですが、膿が溜まると激痛が起きます。
根管治療を行い歯の保存を目指しますが、状態によっては抜歯します。
 抜歯後は入れ歯やブリッジ、インプランドなど補綴(ほてつ)治療が必要。

C4

お子さんに"伝わる言葉"で説明します

お子さんに”伝わる言葉”で説明します

虫歯になる原因は人それぞれで、どれかひとつが原因!というわけではありません。個人の唾液(つば)の量や質、食事や生活習慣などが重なり虫歯になります。あまり神経質になる必要はありませんが、きちんと歯を磨いてあげても虫歯になりやすいお子さんもいれば、虫歯になりにくいお子さんもいます。基本的にお子さんの口の中には虫歯菌はありません。大人と同じスプーンや、ストローなどを使うことで感染して虫歯になります。例えば、大人が食べているものを少しだけ子どもにわけるときに同じスプーンやストローを使うだけでも経口感染につながります。
 
当院では虫歯の治療はもちろん、歯磨きの指導や歯に対する情報を幼いお子さんたちにもわかるように説明していきます。虫歯は唾液の量が少ないと繁殖しやすいのですが、自分のお子さんの唾液の量が多いかどうかは判断できません。そのため診察の際に唾液の量が少ないと判断した場合は、唾液が出るマッサージを指導してます。そのほかに虫歯がどうやって治療され、キレイな歯になるのか、治療前、治療後の写真を通してみてもらうことで、歯に対する関心や知識を高めるきっかけになればと考えています。

お子さんに”伝わる言葉”で説明します02

治療に関して理解できる年齢のお子さんには、お口の中を一緒に見ながら治療について説明を行っています。

小児歯科に通うメリット

小児科に通うメリット

私たちは、お子さんの意志を尊重して治療を行います。できるだけ怖い思いをしないですむようキーンという音がでない機械やゴリゴリと振動しない機器を使い、痛みの少ない治療で虫歯を取り除ける設備を整えています。

小児矯正

虫歯と歯並び

虫歯治療で来院されたお子様のなかには、歯並びが悪いせいで食べたものが挟まりやすくなり、虫歯になりやすいお口の中になってしまうこともあります。当院では、小児歯科、小児矯正歯科の専門医として女性医師がいます。小児矯正の相談は無料で受けられますので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。当院では、虫歯だけでなくこれから生えてくる永久歯のために、歯並びの乱れを早期発見し治療を開始できる環境が整っています。

うちの子の歯並びは大丈夫!?
お子さんのお口の中をチェックしてみましょう

■下の歯が見えない 過蓋咬合(かがいこうごう)とは
過蓋咬合

歯をかみ合せたときに、下の前歯が見えない状態です。歯の位置や傾きが正しくないときや、上あごや下あごの位置のズレによっておこります。

■過蓋咬合になる原因

遺伝的なあごの骨や歯の大きさ
上下のあごの発育がアンバランスなこと
唇やほっぺの筋肉がいつも緊張状態にある
前歯や奥歯の成長バランスが悪い
下唇を噛む(我慢しているような顔)習慣や舌のクセ
口呼吸
鼻の疾患など

■上の歯が出ている 上顎前突(じょうがくぜんとつ)とは?
上顎前突

いわゆる「出っ歯」といわれる状態です。上の前歯や上あごが過剰に突出し、放っておくと口元が出っ張った状態になります。発音がしにくく、笑うと前歯や歯茎が見えます。成長するにつれ容姿が気になって、性格や行動に影響が出ることもありますし、顎関節症や歯肉炎、歯周病、口臭の原因になりやすいです。

■出っ歯になる原因

遺伝的にあごの骨が小さい
全体のバランスからみて前歯が大きい
上下のあごの発育のバランスが悪い
指しゃぶり
口呼吸
爪を噛む
舌で歯を押すクセ

■歯並びがガタガタしている 叢生(そうせい)とは?
叢生

いわゆる「乱ぐい歯」といわれる状態です。歯の大きさに対してあごの大きさが小さいと、歯が生えるスペースが足りずに、歯列がデコボコに見えます。放っておくと、歯並びがコンプレックスになり、思い切り笑えない、内向的な性格になりやすいといった場合も。きちんと食べ物を噛めないので咀嚼障害(そしゃくしょうがい)や、胃腸障害、肩こりなどの原因になることもあります。

■乱ぐい歯になる原因

遺伝的にあごが小さい
あごに対して歯が大きい
あごの成長が不十分
乳歯の虫歯などで歯抜け状態が続き歯列が乱れる

乳歯と永久歯が混在する成長期に注意し、適切な処置を行うことで解消されます。
 
 
お子さんの歯並びは、大人になるとはっきりと顔の特徴としてあらわれます。
過蓋咬合や上顎前突、叢生の歯列矯正は、

乳歯がすべて永久歯に生え変わってからでは、充分な効果が得られないこともあります。骨が育つ成長期(5歳~10歳)のタイミングは、発育に合わせて正常な状態へと矯正ができるチャンスです。

ちなみに八重歯も叢生の一種。しかし「八重歯が可愛い」といわれるのは日本だけで、海外では歯並びが悪いとマイナスイメージをもたれてしまうこともあります。というのも、ヨーロッパ諸国では、子どものうちに歯列矯正をしてしまうのが一般的。国によっては矯正費用も保険でまかなえるほど、歯並びへの関心が高いのです。将来、お子さん留学や海外赴任など、さまざまな選択肢を視野に入れ矯正に来られる患者さんも増えています。

■大病がひそむ子どものいびき

お子さん寝ている時、大きないびきをかいていませんか?いびきといえば、鼻炎などのアレルギーを気になさる方が多いですが、いびきをかいている横顔をチェックしてみてください。下あごが上あごに比べ下がっていませんか?もし上あごに比べ下あごが小さく下がっているようならば、咀嚼筋(そしゃくきん)をはじめとする口腔周囲の筋機能を利用し、下あごの成長を促す装置をはめることで改善できることがあります。

■いびきと下あごの関係

そもそもなぜお子さんがいびきをかくのか。しかもなぜ下あごが下がることが原因なのか。これは私たちの人間の成長過程が関係しています。生まれたばかりのころは母乳を飲んでいるので、舌を前後に動かして食事をしていました。その後、歯が生え始めると離乳食になり、今度は舌を使い、左右の歯に固形物を送り噛み砕く作業を自然と行うようになります。しかし、いびきをかくお子さんは、舌機能の発達の過程で上下運動や側方運動が学習できなかったものと考えられます。赤ちゃんの頃の舌の前後運動が残ったまま、充分な咀嚼ができないことが多く、食べ物を飲み込むときに舌と上あごに触れない状態で過ごします。

■あごの発育と上気道の関係

上あごは舌で刺激をすることで自然と成長が促されるため、刺激が少ないと上あごが成長不足になります。上あごが成長不足になると下あごの成長にも影響を与え、歯の生えてくるスペースが充分に確保できないので下の歯並びが舌側に倒れた状態に。上あごが順調に成長しないと、鼻から鼻腔にかけての上気道と呼ばれる呼吸の通路が狭くなります。そのままの状態では、鼻で呼吸しずらく、いつも口をぽかんとあけて息を吸う口呼吸が習慣化し、扁桃肥大や鼻アレルギーを助長してしまいます。

■猫背は口呼吸の原因かも!?

口呼吸が続くと、今度は頭の位置に変化がおきます。無意識のうちに口で呼吸しやすい体勢をとろうとするので頭の位置は後ろに下がり、頚椎は前方に傾きます。そして下あごを絶えず引いている状態が定位置になり、姿勢は一番ラクチンな猫背になってしまいます。この状態では「姿勢が悪い!」といくら怒っても、あまり効果はありません。お子さんは、無意識のうちに「呼吸のしやすい」体勢をとってしまっているだけです。まずは呼吸を正常に戻す治療をしないとこの悪循環からはなかなか抜け出せないでしょう。

■いびきはお子さんからのSOS

しかも、起き上がっているならこれでも呼吸ができますが、もともと鼻から鼻腔にかけての上気道が充分に確保されていないことが多いので、横になった時には空気の通り道となる気道が圧迫されて狭くなり、塞がりやすい状態になります。これが睡眠時無呼吸症候群の原因です。
 
お子さんのいびきが気になる方は、普段のお子さんの姿を思い浮かべてみてください。姿勢がしゃんとしている姿と、猫背で口をぽかんと開けている姿、どちらを想像しますか?もし姿勢が悪いイメージが浮かんできたら要注意。この状況を放置していると睡眠中に呼吸が停止する睡眠時無呼吸症候群と診断されるケースもでてきます。とくに激しいいびきをかいているようなら、この先、成長障害や発育障害をきたすことも考えられます。

■治療しないと将来病気にかかりやすくなります

これは睡眠専門のクリニックなどで検査ができますが、一時的であっても睡眠中の呼吸が停止したり、呼吸回数が減ると体に充分な酸素が届きません。この状態が続くと深い眠りにつけず、寝起きが悪い、ボーっとしている、日中眠くなる、集中力が低下しやすいといった症状が起こります。治療をしないまま放っておくと免疫力低下、高血圧、肥満、糖尿病などの生活習慣病になりやすくなります。これらの症状は顎顔面矯正治療を行い、下あごが正常な位置にくるように成長を促すことで改善を目指せます。こどものうちに治して、成人の時に睡眠時無呼吸症候群にならないようにしておいて生活習慣病から遠ざかるようにしましょう。

■矯正で改善が期待できるお子さんの諸症状

もちろんすべての症状を、矯正だけで解決できるわけではありません。しかし、今まで風邪をひくだびに耳鼻科通いがかかせなかったお子さんや、各種アレルギー、アトピー、喘息などの症状が引かないお子さんも顎顔面矯正治療を行うと改善の兆しがみられました。口呼吸は免疫系の病気をはじめ、実にさまざまな病気、症状の発症に関係します。口呼吸が続くと口腔内が乾燥し、雑菌が繁殖し、慢性炎症がおきます。すると、自律神経や免疫系統の不調和がおきたり、アトピーなどのアレルギー疾患として皮膚にでるケース、喘息など呼吸器に障害がおきるケース、大腸炎など消化管に影響を与えることもあります。
治療においてステロイドをはじめとする薬は、基本的には対症療法です。原因を治療するよりも、目の前の症状を抑える働きが強いため、一時的によくなっても、何度もぶり返す、なかなか完治しない、場合によってはかえって症状が悪化する可能性すらあります。骨格的な要因であれば、幼児期の歯列矯正で治療ができます。このように一見、歯とは無関係な疾患も、顎顔面矯正や歯列矯正によって体を正常な状態に戻すだけで改善されることも多いのです。気になる症状は放っておかずに一度ご相談にお越しいただければと思います。

■歯並びを悪くする生活習慣とは?

意外に思われるかもしれませんが「猫背」は歯並びに悪影響を与えます。食事をする時に姿勢が悪いと、歯に余分な力がかかってしまい、歯並びが乱れてしまうのです。また「口で呼吸をしている」と唇の力が弱くなって出っ歯になりやすいこともあるのです。
 
ほかにも、小さい頃の指しゃぶり、よく噛まないで食べる習慣なども歯並びを悪くする原因になります。まずは正しい姿勢でよく噛み、鼻で呼吸をすること。些細なことですが幼いうちから姿勢と呼吸の仕方をきちんと見てあげることで、歯並びの乱れを最小限にとどめ、将来のお子さんの健康を守ることにつながります。

■理想的な歯並びとは?
理想的な歯並びとは?

歯の形は、全体的に丸みの帯びた馬の蹄(ひづめ)のような「馬蹄形」が理想的。馬蹄形の条件は歯のカーブが緩やかで、永久歯がすべて並ぶだけのスペースがあること。この条件を満たすためには、上下の歯列弓(歯が作るU字アーチ)を作る「あご」の成長が重要な鍵となります。
 
わたしたちが「あご」と呼んでいる部分は、歯を支えている骨の部分。上下の歯がぴったり咬み合うためには、縦にも横にも斜めにも360度バランスよく立体的にあごが成長する必要があります。例えばこの時期に、指しゃぶりをしていたら出っ歯になってしまったり、猫背で過ごしていると奥歯の咬み合せが乱れてしまう要因になります。
 
お子さんのうちであれば適切な治療で改善される症状ですから、幼いうちに定期検診を受け、お子さんのお口の中を見守ってあげてください。

お子さんやお孫さんの「あご」
発育不全ではありませんか?

■あごの発育不全が深刻化

上あごの発育不全はお子さんの成長にどんな影響を与えるか、ご存知ですか?例えば、上あごの発育不全を放っておくと鼻腔が正しく広がらず、体の発育に伴い、だんだん鼻で呼吸するのが苦しくなります。すると必然的に口をポカンをあけた状態で呼吸をする習慣がついてしまいます。
 
最近では柔らかい食べ物が増えたせいか、上あごが不完全な状態のお子さんが年々増加する傾向にあります。気づくと「口をぽかんと開けている」、「アレルギー」がある、よく「体調を崩す」、「熱を出す」、「寝つきが悪い」、「いびきをかく」…これらのことに思い当たることがあれば一度小児矯正歯科にご来院ください。

■虫歯や疾病リスク

また口呼吸の状態が続くと、今度は口の中が乾きやすくなります。だ液には本来、抗菌、自浄作用があり、虫歯(う蝕)予防効果があります。また消化吸収や粘膜の保護、味覚を鋭くする働きがあります。口呼吸が続くと口の中が絶えず乾燥しているため、だ液不足になってしまい、うまく機能しなくなります。そうなると将来、虫歯や歯周病リスクが高まります。しかも鼻呼吸をしているときには体内に入る前にシャットアウトされ、鼻水などで体外に排出されるはずの病原菌(ウイルス)も、口呼吸なら簡単に体内に侵入してしまいます。

■顎顔面矯正(がくがんめんきょうせい)とは?

顎顔面矯正とは、お口の中に矯正器具(急速拡大装置)を取り付け、体の発育にあわせて、上あごの中央にある「正中口蓋縫合」という骨の継ぎ目を広げ、下あごとのバランスを調整し、歯が正常に生えるスペースを助ける治療法です。
上あごは、下あごよりも早く成長が止まってしまいます。そのため上あごを矯正して歯並びを整える矯正治療は、年齢でいうと10歳くらいまでにはじめるとよいでしょう。

■顎顔面矯正は痛くないの?

実際のところ、成長していく流れにあわせて、上あごの広がりを器具を使ってサポートしますので、痛みはほとんど感じずに過ごせます。個人差がありますので成長や発育の状態によっては痛みを感じやすい場合もありますが、すぐに治まります。
 
顎顔面矯正を行うにあたり日頃のお子様の様子を問診票に記載していただき、診察前に拝見します。問診票はこちらからダウンロードできますので、来院時までにわかるところだけでも記載していただけるとスムーズに診察が行えます。

顎顔面矯正治療のチェックシートのダウンロードはこちらから

■顎顔面矯正のメリット

顎顔面矯正のメリット

大人になってからでは、骨が硬くなるので顎を広げるのが難しくなり、時間もかかります。そのため健康な歯を抜かないと矯正できないケースが増えます。顎顔面矯正は、上あごが発達していく過程の成長期のお子さんだからこそできる治療法です。

■小学校1年生、7歳からはじめる咬合誘導について

7歳から9歳のお子さんのお口の中は、赤ちゃんのときに生えはじめた乳歯が抜けて、新しい大人の歯(永久歯)に生え変わる移行期。身長や体重とともに骨が成長していく時期ですから、少しづつ顔立ちの特長がハッキリしてくる時期でもあります。歯並びがデコボコだったり、出っ歯、受け口といった不正咬合の早期発見や、成長段階にあわせて無理なく矯正治療を行うのに最適な時期です。
 
小学校高学年になると思春期成長期がはじまり、歯も永久歯に生えそろってしまいます。個人差はありますが、この段階ではお口の中の成長をコントロールするのが難しくなってしまいます。そのためできるだけ早い時期が全身のためにベストです。
 
本来お口の機能は、食べることと話すこと。この二つは人間が生命を維持し、社会の中で円滑にコミュニケーションをはかりながら生きていくためにかかせないものです。歯並びが悪いまま放っておくと、外見にも歯並びの特徴があわられ、滑舌も悪くなります。歯ブラシが届かずに虫歯や歯周病で歯を失うリスクも増えます。さらには生活習慣病や多くの疾患リスクを高めることにもなります。
 
枚方市歯科医師会では、日本歯科医師会と厚生労働省の提唱する「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という「8020運動」を推進しています。毎年10月には、枚方市歯科医師会と枚方市による枚方市健康・医療・福祉フェスティバルにおいて「8020達成者表彰」も行っています。
 
この80歳で20本以上の歯を残すためには、80歳になってから歯のことを考えても間に合いません。おおげさにいえば、大人の歯(永久歯)が誕生したときのお口の中が、将来の残存歯を決めるといっても過言ではないでしょう。歯並びやあごの矯正、正しいブラッシング、歯並びを悪くするくせをトレーニングで治すなど…。考えられるリスクを最低限まで減らすことができるのは、お子さん自身ではなく親御さんです。
 
この7歳という年齢は、無理なく歯並びを矯正するのに最適な時期。そしてこの時期に永久歯の大切さを理解する機会をもつことは、お子さんの歯を育てる「歯育」につながります。またこの年齢から歯を意識した生活ができれば、いくつになっても健康な歯で過ごせる可能性が高まります。

小児矯正歯科治療の流れ

矯正開始前

1
お電話にてご予約

当日は小児矯正歯科の治療について専門医が丁寧に説明します。お時間の目安は30分~60分ほどです。事前のご予約をお願いしています。

2
初診カウンセリング(30~60分)

矯正治療を開始するにあたり、治療方針や診断の資料を作成するため問診表への記入をお願いしています。※初診カウンセリングまでは無料です。

3
精密検査(60分)

歯の状況を正確に把握するために、顔と口の写真撮影、頭蓋骨やあごの骨まで写る口腔内のレントゲン(セファログラム/頭部X線規格写真)撮影を行い、歯の型取りを行います。これによって上下顎の大きさやズレ、顎の形、歯の傾斜角、口元のバランスなどを診ることができます。※精密検査は有料です。

セファロ
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治療計画の説明(30分)

歯の模型や検査結果が出たら、歯科医の診断後、患者さんひとりひとりにあわせた治療計画を立てます。症状によって治療方法や装置を選ぶことができる場合もあります。それぞれの治療法やメリット、デメリット、治療期間や費用の違いについて、ていねいにご説明します。

矯正開始

5
契約・装置の取り付け・歯磨き指導・口腔内の清掃

治療方針に納得いただき契約を行なったら、いよいよ矯正治療の開始です。矯正装置を装着し、虫歯予防のための歯磨き指導や、口腔内清掃など、お口の中を清潔に保つために気をつけなければいけないことをお伝えします。

ハイラックス(装置)
治療期間(1年~2年)

6

最初の装置を装着するまでは1~3週間に1回通院していただきます。装着後の調節は、3~6週間に1回程度。治療の段階によって通院回数は変わってきます。あごの発育や機能を改善する治療なので、虫歯治療に比べると、来院間隔は長くなります。予約日に来院できないと治療が遅れてしまうことがありますので、無理のない通院計画を立てて、しっかりと通いましょう。

7

リテーナー
保定期間(1.5~2年)

早く治療を始めることができれば、1~2年でバランスのとれた歯並びと口もとになります。外見にも変化があらわれ、口や呼吸の機能も改善されます。永久歯の生え揃う時期は小学校高学年から中学低学年まで。この期間は、発育が正常に進んでいるか定期的に観察を行うために来院していただきます。調整が必要な場合は、第二期治療としてブラケットと呼ばれる装置を装着して歯並びを整えることもあります。
 
装置を外した後の歯は、何もしなければ少しづつ以前の状態の戻っていこうとします。この「矯正終了後の後戻り」を防ぐために、保定装置を装着していただき、歯を支える骨が周囲の組織が成長して安定するまで経過を観察していきます。

第一期治療・第二期治療とは?

小児矯正では、第一期治療と、第二期治療があります。顎の成長や歯並びによって治療方法が分かれます。第一期治療は、乳歯と永久歯が両方入りまざっている混合歯列期に、あとから生えてくる永久歯がキレイに生えるように顎の成長やバランスをコントロールする治療法です。歯並びにもよりますが、治療の目安は7歳くらいから。第二期治療は、永久歯が生えそろった段階から行う治療です。およそ中学生以上が目安になります。第二期治療は基本的に大人の歯のみの矯正治療になります。
顎の成長や歯並びによって第一期治療で終了することもあれば、第一期治療終了からはじめて経過をみながら(永久歯がすべて生えてから)第二期治療を行うこともあり、トータルの治療費には差が出ます。当院では現在、早期にはじめていただくことで、第一期治療で治療完了になるお子さんが多いです。※治療の期間などは個人差があります。

通院の目安

矯正治療期間 2年半~3年半
※4~5週間に1度通院いただきます。
※治療期間には個人差があります。

症例

①O.K.
   初診時7歳 現在10歳 3年2ヵ月 男子
 費用:35万(検査料/診断料込み)
 主訴 前歯がねじれている

治療前

before1 ok_before2 before3

治療中(3ヵ月後)

before1 ok_before2 before3

第一期治療完了

after1 after2 after3

コメント 
前歯がねじれて生えてきているとお母様が気にされて来院されました。まず、上あごを拡げる装置をいれ、次に下の内側に倒れている歯並びをまっすぐに起こす装置をいれました。上と下のあごのバランスを整える装置を使用し、バランスのとれた歯並びになりました。治療を始める前は、扁桃線が腫れていてよく風邪もひいていたそうですが、あごを拡げることにより風邪も引きにくくなったようです。

②M.K.
  初診時8歳 現在11歳 2年6ヵ月 男子
  費用:35万(検査料/診断料込み)
  主訴 乳歯が抜けてこない

治療前

before1 before2 before3

治療中(3ヵ月後)

途中経過1 途中経過2 途中経過3

第一期治療完了

after1 after2 after3

コメント
歯があごに対して少し大きめなので永久歯が入るスペースが足りませんでした。永久歯をを抜いて矯正するという選択肢もありましたが、できるだけ歯を抜かずに治療したいという親御さんのご希望を尊重し、上あごを拡げる装置を用い永久歯が生えやすいようにしました。来院されたタイミングが患者さまの成長ピークと合っていたため、治療期間を短くすることができました。

③Y.O
 初診時9歳  現在 12歳 3年3ヵ月 女子
 費用:35万(検査料/診断料込み)
 主訴 永久歯が生えるスペースがない

治療前

治療中(3ヵ月後)

第一期治療完了

before1 before2 before3
途中経過1 途中経過2 途中経過3
after1 after2 after3

コメント
永久歯が生えてきそうにないとのことで来院されました。来院時の年齢が上の骨が育つボーダーラインだったので、上には扇型に開く装置を、下には内側に倒れている歯並びをまっすぐに起こす装置をいれました。上手くあごの骨が育ち、綺麗に並びきることができました。口呼吸も改善され姿勢も正しくなりました。